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ボランティアと非営利団体の関係を交渉する~マッチングを成功させるには

Credits:
Written by Dorothy Adams on December 13, 2005
Translated by Kenichi Sego on August 26, 2011
Edited by TechSoup Japan

お金のない非営利団体は、しばしばテクノロジーの利用にヘルプを必要としますが、しかし新しいスタッフやコンサルタントを雇うための費用がありません。スキルを高めようと考える技術に詳しい人は重要な社会貢献を行う団体へボタンティアとして参加することに前向きかもしれません。これは素晴らしい天国のマッチングのように聞こえますよね?

ボランティアプログラムの成功は、正しい種類のマッチング(つまりボランティアと団体の双方がフラストレーションを感じたり無視されたりということなく何かを得ることができること)を行うことができるかに依存します。やる気があり、スキルのあるテクノロジー・ボランティアは彼らが何をしてよくてなにをしてはいけないのかを見つけ出すまで親指をかじって待っていたいと思いません。また同様に、団体はボランティアにつむじ風のように吹き荒れて、すでに動いているシステムをひっくり返したり全ての手続きをチェックしたり批判したりということをしてほしいとは思わないのです。

これは、ボランティアと非営利団体の関係はお先真っ暗ということを言いたいわけではありません。むしろ多くの団体は、双方にとって実りのある、とても成功したプログラムを開発してきています。

データベースの再設計であっても、ハードウェアのアップグレードやWebサイトの構築であっても、団体がボランティアを採用する際に、明確な期待とガイドラインを確立することによって、ポジティブな環境を構築することを手助けし、すべての関係者に生産的な経験を保証することができます。

The Organization's Side(団体側の視点)

ボランティアをリクルートする前に、団体は自分たちが必要とする人について明確な期待をもっているべきです。そのような期待は、団体にとって適切なボランティアをひきつける手助けとなるでしょう。スキルを必要とする仕事をまかされたボランティアは、自分自身の仕事に対する期待を持っていることを理解しておきましょう。(ボランティアのリクルートに関する詳細については、「ボランティア職務記述書を書く」という記事が参考になります。)(※訳注:原文リンクは利用不能ですが、”Write a Volunteer Job Description”をWeb検索することで幾つかの関連情報を見つけることができます。)

団体は、次の項目について考えるべきです。

  1. ボランティアに何をしてもらう必要があるのでしょうか?
  2. ボランティアは様々な経歴・バックグラウンドを持っています。例えば、履歴書に経歴を追加するための経験を求めている学生やエントリーレベルの技術者、あるいは、この分野はまったくの初心者といったアマチュア、そして情報技術のプロフェッショナルたち。あなたの団体がボランティアに求める最小限のスキルセットは何ですか?
  3. どのレベルの技術インフラがボランティアに公開されるべきでしょうか?ボランティアとの接触を制限する必要のあるミッションクリティカルな情報がありますか?もしそうなら、それらの制限のある領域でボランティアはどのように働くべきですか?
  4. どれくらいの頻度であなたはこの人物にいてもらう必要がありますか?例えば、ボランティアに対して、ある程度定期的に受け入れる、あるいは一度だけコンサルタントとして動いてもらう必要があるのでしょうか?
  5. あなたの団体はボランティアを受け入れる準備ができていますか?ボランティア・プロジェクトを管理し、変更を実現すのには時間を割くことが必要です。プロジェクトをしっかり定義して、スタッフそしてその他の必要だと思うリソースなどの予算と予定を確保してください。(アイデアの一例として、テックスープの「テクニカル・ボランティアと働く:NPOのためのマニュアル」を参照ください。)
    (訳注:http://www.techsoup.org/learningcenter/volunteers/page11651.cfmより上記の原文を参照できます。)
  6. またボランティア候補者に面接をするのもよいでしょう。これはやりすぎのようにも見えますが、しかし、多くの情報技術系のプロジェクトは、団体のインフラに対するある一定レベルのアクセスを必要とすることを忘れないでください。もし、あなたが単純に幾つかのコンサルティングやアドバイスを求めているだけだとしても、やはりこの種の情報を信頼できる情報源から得ることは必要でしょう。
The Volunteer's Perspective(ボランティアの視点)

成功したテクノロジー・ボランティアになるためには、テクノロジーそのものを理解する以上のことが必要です。あなたは、非営利団体の文化を理解し、どのようにして必要となる変化を導入・啓発するのかを理解しなくてはいけません。これには、忍耐と理解力が必要です。経験を積むことで、あなたは典型的な非営利団体がどのようにテクノロジーを利用しているのかについてより学ぶことができます。それまでの間、ボランティアは次のことについて考えるべきでしょう。
  1. あなたが関わるポジション(立場)についての団体の期待を理解するために面接の時間をもてるかどうか依頼する。
  2. 団体はボランティアに全ての団体の情報とハードウェアのインフラへのフル・アクセスを持ってほしくないかもしれません。詳細について尋ね、業務に影響する制限内でどのように働いていくかを確認しましょう。
  3. 団体は、ボランティアに特定のプロジェクトに参加してほしいのかもしれません。プロジェクトの範囲についてあなたがしっかりと理解していることを確認してください、そして、それが制限されすぎていてフラストレーションを感じるようなものでないか確認しましょう。
  4. あなたが団体にどれくらい関わりたいかについて考えましょう。もしあなたが、チームの中の価値ある一員としての感覚を持ちたいのであれば、どのようなフィードバックを団体から得られる見込みか確認してください。あなたはミーティングに参加したいですか?あなたは、毎週の報告を求めますか?あるいは、あなたはより独りで働くことを好みますか?あなたにとってぴったりな文化を持った団体を見つけるまでには、幾つかのボランティアのポジションに応募する必要があるかもしれません。
  5. もし団体が、ボランティアに求める明確なアイデアを持っていない場合には、ボランティアがどのような分野でどのように団体を支援できるのかについて明確にするためにボランティア・プロジェクト計画を作成するのを手伝うことを提案してみましょう。あるいは、もしかしたら、あなたのテクノロジーへの理解を元にして、団体の他の技術ボランティアをマネージするのを手助けできるかもしれません。
  6. テクノロジーの変化は、いつもゆっくりとやってきます。これは大部分もしくは全てのスタッフがシステムについての知識が乏しく、単純な変更であってもそれにさく時間が無いという団体にとっては、特に真実です。その団体の文化の中であなたがどのように働くことができるかにフォーカスしましょう。
  7. あなたにとってめちゃめちゃなシステムに見えたとしても、それを何年も利用してきた人たちにはうまく機能しているかもしれないということを心に留めておいてください。あなたが変化を主張する前に、解決すべき課題があるということを認識しましょう。
  8. これらのプロセスの間、ポジティブでいるようにしましょう。テクノロジーの変化がもたらす利益を強調しましょう。もしあなたが抵抗にあったら、改善に向けた小さなステップを提案してみましょう。
  9. 変更を実施したあと、その人たち自身が自分たちでそれを実行し始める始めることを期待しないようにしましょう。トレーニングと文書化はテクノロジー変革を実現するための必要な部分です。ですから、それらをあなたの計画に含めるようにしましょう。
  10. あなたのアイデアを売り込みましょう。あなたの提案する変化は、あなたの議論が説得力をもっていなければ実現しません。他の組織での成功について触れ、ケーススタディ(事例)について説明し、そして費用便益について文書化しましょう。そうすれば人はあなたのもとに集まってきます。しかし、テクノロジーはひとつのツールであり、それ自体は解決策ではないことを忘れないようにしましょう。非営利団体が日々直面する問題について考え、あなたの専門性がどのように、団体の課題に対して手助けできるのかを考えましょう。
著者について(About the Author:)
Dorothy Adamsは、情報技術の専門家として5年間非営利団体で働きました。彼女は、現在は、南カリフォルニアのエイクン(Aiken)の学校で情報技術のディレクターとして勤務しています。(訳注:2005年の投稿当時の情報です)