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あなたの組織でオープンソース・ソフトウェアを採用するための6つのステップ

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Written by NonProfit Open Source Initiative on August 16, 2006
Translated by TechSoup Japan on

オープンソース・ソフトウェアを配備、活用するための実用的な方法

 

あなたは自分の組織にLinuxやその他のオープンソース・ソフトウェアを採用するべきかどうか議論しているけれども、どこからはじめて良いのかわからず困っていませんか?非営利団体が確かな情報に基づきオープンソース・ソフトウェア採用の判断ができるようNonProfit Open Source Initiative (NOSI) がこのガイドを作成しました。

ここでNOSIはあなたの組織でオープンソース・ソフトウェアが機能し始めるためにとることのできる6つのステップを概説しています。そしてそれを読む過程であなたはオープンソース・ソフトウェアとその可能性やそのコスト・パフォーマンスについてさらに多くのことを知ることができます。

 

Step 1: 共有Webホスティング

 

小中規模の非営利団体にとって、WebEメールのホスティング・アカウントを外部の仮想ホスティング・プロバイダーから購入することはとても一般的なことです。このようなアカウントはだいたい1ヶ月に10ドルから40ドルかかります。これは外部ホスティング(または仮想ホスティングとも呼ぶ)の方が支援作業をあまり必要とせず、安く済むからです。

 

非常に多くの仮想ホスティング・プロバイダーが存在し、その多くがLinuxBSD(同様にオープンソースUNIXの変形)などのオープンソースのオペレーティング・システムを利用しています。なぜかといえば、ウィンドウズを利用するよりも、よりコスト・パフォーマンスが高く、安定していて、より少ないスタッフで多くのマシンをより簡単に管理することができるからです。

 

もしあなたが既に自分のWebサイトに仮想ホストを利用していて、特にウィンドウズを希望しなかったのであれば、あなたは既にLinuxBSDなどのオープンソース・オペレーティング・システムを利用している可能性が非常に高いです。そしてそのプロバイダーはほぼ確実にApacheも利用しているでしょう。またあなたはPHPPerlといった非常に良く知られた言語を使用したオープンソースなアプリケーション開発やMySQLのデータベース・システムにもアクセスできるでしょう。よって、あなたは既にOSS(Open-Source Software)利用の経験があり、毎日使用しており、そしてStep 1はクリアしていることになります!(このセクションのStep 5 では自分自身でする方法についてより詳しく紹介しています。)

 

Step 2: OpenOfficeMozilla

 

ワープロ、Eメール、Webブラウザ、表計算、というのが非営利団体のスタッフが利用する主なソフトウェア・プログラムです。幸いなことに、これらの機能を実施するのに一般的に利用されている専売権付ソフトウェアには全て、Linuxに加えてMacintoshやウィンドウズ上でも動作する十分に開発されたオープンソースの代替ソフトウェアがあるのです。

 

あなたはOpenOfficeMozillaのいずれかまたは両方をダウンロードしてインストールすることができます。OpenOfficeはフル機能を備えたオフィス一式で、マイクロソフト・オフィス のファイル(.doc, .xls, .ppt) の読み書きができます。そしてMozillaWebブラウザ、Eメール、IRCHTML編集を行うことができるオープンソース・プログラムのFirefoxThunderbirdを提供します。これらのソフトウェア・パッケージは全て簡単にインストールできます。試してみて評価するのも簡単です。

 

Step 3: 小規模なデスクトップでの試行

 

もしあなたのスタッフの幾人かは主にStep 2 で挙げたようなプログラムしか使用していないようであれば、内部ネットワークに存在する余ったワークステーションにLinuxを導入して実験してみてもいいかもしれません。Step 2 で挙げたアプリケーションに加えて、Linuxは他にも多くのマルチメディアや生産性アプリケーションを備えています。

 

デスクトップ上でLinuxの評価をするには、部屋の隅でほこりをかぶっている古いデスクトップ(400MHz以上のPentiumプロセッサーが望ましい)でいいのでそこにLinuxディストリビューションをインストールします。Linuxディストリビューションの完全なリスト、その特徴、費用、ライセンスやその他の情報については、Wikipediaの「Linuxディストリビューションの比較」を参照してください。

 

様々なLinuxディストリビューションを入手し試してみることで、あなたはLinuxのデスクトップ上での使い方がだいたいわかり、あなたが試すのによい様々なOSパッケージが見つかるでしょう。Linuxがどのように動くのか、理解するのにいい方法です。さらに、必要な時はあなたのLinuxデスクトップ上でウィンドウズのソフトウェアを使用する方法がいくつかあります。(下のリストを参照)

 

セキュリティーに関する注意:このテスト用LinuxデスクトップをNATなしで、またはファイヤーフォールの後ろに置くことなしに固定のpublic IPアドレスに設置しないでください。(もしいるようであればあなたの組織のテクニカル・スタッフまたはコンサルタントに相談してください。) 一般的にウィンドウズよりは安全であると考えられているとはいえ、ネットワークにつなぐ他のコンピューターと同様に、公開されたインターネットにつなげる前にいかにして安全を確保するかについて認識しておく必要があります。

 

Step 4: ネットワーク・ファイルとプリント・サーバー

ネットワーク環境でLinuxを使用するには、もし同様の機能を持つウィンドウズ・サーバーが既にある場合はそれを置き換えてファイルとプリントのサーバーとして使用するのが最も簡単な方法です。(注意:専用のファイル/プリント・サーバーを置くことが推奨されるのは7人以上のスタッフ・メンバーのいる組織です。) このケース・スタディーではLinuxのそのような用途での使い方の例を紹介しています。SAMBAというソフトウェアがLinuxサーバー上でウィンドウズ・クライアントにアクセス可能なネットワーク・ディレクトリ(フォルダ)の共有を可能にします。

 

もしあなたがLinuxをプリント・サーバーとして使用したくて、そのプリンターが珍しい(またはとても新しい)プリンターの場合は、事前にwww.linuxprinting.orgLinuxがそのプリンターをサポートしていることを確認することをお勧めします。

 

Step 5: 自前のWebEメール、Eメール・リストのホスティング

 

仮想ホストの節で述べたように、Linuxはインターネット・サーバー機能(WebEメールのホスティングやそれ他のインターネット・サーバー機能)に非常に優れています。もしあなたが静的アドレスでのDSL接続(通常そのようなアカウントを持つにはさらに費用がかかります。)、またはT1かそれ以上のブロードバンド接続が可能であるならば、Linuxを使用したWebサイトとEメールの自前のホスティングは非常に簡単です。古いサーバー・マシンかデスクトップを使用しても簡単にこの機能を使用することができます。この場合も先と同様に、あなたの気に入ったどのLinuxディストリビューションをダウンロードして使用してもかまいません。

 

もしあなたが自身でホスティングを行う責任とコストを負いたくない場合には、だいたい1ヶ月99ドルくらいから多くのホスティング・プロバイダーで専用のLinuxサーバーを借りることができます。このようなサーバーを手に入れたら、あなたの組織で使用したいと思っているどのような特殊なオープンソース・ソフトウェア(OSS)もインストールすることが可能です。

 

ウィンドウズ・サーバーと違って、Linuxは全ての必要なサーバー機能が一緒についてきます。そしてどれも1台ごとのライセンスというのがありません(ウィンドウズ・サーバーもInternet Information Services --IIS という追加のライセンス料のかからないウィンドウズWebサーバーがついてきますが、Eメールなどの全ての追加のサーバー・ソフトウェアには追加の費用がかかります。) 1つのEメール・アカウント当たり8ドル(割引価格)から40ドルかかるMicrosoft Exchangeと異なり、Linuxでは追加のライセンス費用なしで無制限にEメール・アドレスを持つことができます。Linuxで利用可能なメール・サーバーは、SendmailPostfixEximなどいくつかあります。Linuxにはまた、Apacheという最も良く知られたWebサーバーもついてきます。

 

Eメール・リスト(議論リスト、電子会報、寄付金依頼)は非営利団体にとってますます重要になっています。LinuxUNIXには幅広い種類の機能性と使いやすさを備えたいくつかのオープンソースのメーリング・リスト管理ソフトがあります。おそらく最も良く知られていて最も使いやすいのはMailmanというプログラムでしょう。他にもMajordomoSympaSmartListEZLMMというプログラムがあります。

 

Step 6: 全てオープンソースのオフィスに移行する

他にも、あなたが完全にオープンソースのオフィスに移行するのを可能にする、様々なオープンソースのツールがあります。

 

データベース・サーバー

 

LinuxUNIX環境でよく利用されているデーターベース・サーバーは2つあります(そして両方ともウィンドウズ上で利用できるよう移植版が開発されました):MySQLPostgreSQLです。いずれも良く知られていますが、MySQLが最も有名です。2つのデーターベース・サーバーはMS SQLサーバー(またはOracleでさえも)で利用することができるどんな基本的なDBMS(データベース管理システム)機能にも利用できます。MySQLWebベースのデータベースに最もよく利用されています。一方PostgreSQLは、そのフル機能を備えている点と堅牢性からOracleの有力な代替候補として考えられています。両方とも、Microsoft AccessGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)のフロントエンドの役割をし、ODBCを経由してバックエンドとして利用できます。

 

また会員や資金援助者の管理のためのパッケージであるeBaseODBもあります。これらは専売権付ソフトウェアの開発環境(それぞれFileMakerVisual Basic 5)の上に構築されているにもかかわらず、ソース・コードにアクセスすることが可能です。既にいくつかの非営利団体が使用し始めているSQL-Ledgerというオープンソースのサーバー・ベースの会計パッケージと、また、GnuCashというLinux上で動くデスクトップの会計パッケージもあります。

 

間違いなく、開発者が対応すべきニーズに気づくにしたがって選択肢も向上していきます。NOSIは非営利団体にとって特に関心のあるオープンソース化のプロジェクトのオンライン・データベースと、関連のあるウィンドウズとMac準拠のOSSプログラムのインストール・プログラムを提供するCD(この小冊子のいくつかの翻訳版とともに配布)を作成しました。

 

以下は、専売権付ソフトウェアの選択肢とOSSの選択肢をサーバーとデスクトップ両方について比較、対比した2つのテーブルです。