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IT インフラストラクチャーを標準化するための助言

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Written by Chris Peters on August 8, 2008
Translated by TechSoup Japan on

組織全体の技術を首尾一貫させながらコストそしてヘルプデスクリクエストを最小限に留める

この記事はBill & Melinda Gates財団がパブリックコンピューターの維持とサポートに関する記事の収集と配布を目的として設立したTechSoupのMaintain IT Projectによるテクノロジーの助言と技術を収集したRecipes for a 5-Star Libraryの一章を書き換えたものです。

ITの標準化はハードウェアとソフトウェアをできるだけ変えずに保ちながら、同一の基本的な要求に応えるためのツールの数を少なくする事により、組織内でのITコストを最小限に留めるためのストラテジーです。それはどのコンピューターも同じOSを持つ事を保証し、事務所のあらゆるPCが同じ型とモデルとなるために、ハードウェアを大量に購入するという形を取るかもしれません。標準化はしばし管理の集中化と密接な関連を持って行われます。IT部門にハードウェア及びソフトウェアの購入を管理させ、さらにはどのスタッフに事務所のコンピューターを扱う事を許可するかを管理させるということにもつながります。

設備を標準化することで貴団体のIT基盤を合理化し、意思決定を容易にし、購入及び維持費を最小限にする事ができる一方、標準化のプロセスそのものは複雑になる可能性があります。

ここでは組織が必要としている標準化のレベルを判断する方法、標準化による利益のハイライトの幾つかを示し、組織とスタッフのニーズのバランスを取りながら設備を標準化するための助言を行っていきたいと思います。

どのようにして標準化する事が必要か?

新しい技術を導入し、適応させること は、組織の使命にとっても又組織の効率的な運営にとっても重要な事です。同様に、特別のプラットフォーム上で働いたり、特定のスパンフィルターを使用した りといった、個人的好みに対して柔軟である事は、スタッフが彼らの創造力を助長し、作業効率を上げることを助けます。

しかしNPOに導入する予定のどの技術にも(それを組織全体に取り入れる場合であっても、1台のコンピューターだけにする場合であっても)隠れたコストと明確なコストが伴います。これまでの貴団体で構築されたIT環境に新しいソフトウェアを追加することは、どれもインストール、維持管理、スタッフのトレーニング、修繕、プログラムの修正、アップグレードなどを必要とします。

一方の革新性と他方の一貫性の必要といった間での緊張状態にいかにして立ち向かうかは組織の規模、習慣、何人のITス タッフを抱えているか、スタッフがどの程度技術の知識を持っているかといったことに左右されます。非常に中央集権化されている組織では、支持されていない ハードウェアやソフトウェアは感知されるや否や取り除かれるでしょうが、厳格に強制する事を避け、もっとバランスの取れた、時間をかけないリソースを強調 したアプローチを好む組織もあるでしょう。例えばこれらの組織ではスタッフが支持されないソフトウェアをダウンロードするのを許可するかもしれませんが、 それを修理する事は断り、他のプログラムと競合する時はアンインストールするでしょう。(しかしこれがもっとフレキシブルなルートである場合、スパイウェ アやウィルス感染の危険が増す事に注意しましょう。)

こうした理由から、組織の状況とニーズに適した標準化のポリシーを採用する事が重要となってきます。購入を中央集中化させる事には沢山の利益がありますが、現在のセットアップを一掃して取り換える前に、組織にとって何が最善であるかを決定しましょう。

標準化の利益

ハードウェアとソフトウェアは合理化を考えるITシステムの唯一の局面ではありません。ここではOSから業者との関係に至るまでの標準化による利益のいくつかにハイライトを当ててみます。

ハードウェア

コンピューターメーカーは価格の変動や供給業者からの新しい部品の有用性に応えてほぼ毎日モデルを変更しています。これはサポートすべきハードウェアを最小限にしたいと考えるIT部門にとっては問題となるかも知れません。NGOが3~4の標準的なハードウェアの組み合わせを使うことにより、ITスタッフはより迅速で容易に問題の原因を突き止め調整することができ、これらのシステムによって快適になることができます。他方、ハードウェアが10の 組み合わせになると、同じレベルの満足と迅速さを達成するにはもっと多くの時間を要します。ハードウェアの標準化の別の利点としては、幾つかのハードウェ アーコンポーネントの中には他のコンポーネントやハードウェア、ソフトウェアと相容れないものがあります。サポートするハードウェアの数が少なくなればな るほど、この問題に遭遇する頻度は少なくなります。

・OS

専門技術者が1つ以上のOSをサポートしている場合、新しい装置やアップデート、情報に常に通じているのは困難なことです。さらに、それぞれのOSは異なったソフトウェアをサポートするので、組織で標準のOSを設定することができないと、全てのソフトウェアの二つのバージョンあるいは同じ目的で使う異なったソフトウェアのサポートを中止することになるかもしれません。

・ソフトウェア

ユーザーの中には昔から使い慣れたソ フトウェアを快適だと感じている人がいるかも知れませんが、一方では常に最新のアプリケーションを口うるさく要求する人がいます。しかし、組織全体が同じ ソフトウェアの同じバージョンを使っていれば、混乱を避けることができ、多くの時間を節約できます。このことはセキュリティーパッチをインストールし、自 動的にアップグレードを行うのを容易にするだけでなく、新しいプログラムをテストして、コンフリクトを解決するためのアップグレードをさらに容易にしま す。例えばWindows XPからVistaへのアップグレードを考えているとしたら、IT部門は組織内の主なソフトウェアの全てをチェックして、新しいOSに 対応できるか確認しなくてはなりません。ソフトウェアが多くなるということは、それだけソフトウェアのコンフリクトの可能性がふえるということです。時に は許可した何人かのスタッフに承認されたリストに基づき、取り除くソフトウェアを選択させる事でカスタマイズすることができます。これにより全体を選択し て削除しないでも、サポートするべきアプリケーションの数を縮小することが可能となります。又、古い時代遅れのソフトウェアにスタッフが執着するのを阻止 する事もできます。

・業者との関係

あまり多くの業者と取引するのは請求書作成・発送、技術サポート、個人間の関係といったことから混乱を招く可能性があります。プリンターやサーバーをデスクトップパソコンを購入したのと同じ会社から購入することで取引業者の数を少なくできます。IT製品の購入を代行するビジネスは、中央の1ヶ所で連絡を取るだけで異なるメーカーからハードウェアやソフトウェアを買うことができ、購入の手続きを簡単にしてくれます。

・その他

サーバー、プリンター、スキャナー、 コピー機及び他のハードウェアは同じ所から大量に購入すると、安くなり、サポートも簡単になります。しかし、大量購入をするほど頻繁にこれらの製品を買う のは大きな組織だけです。一方、同一メーカーの継続モデルは共通点が沢山あり、小さな組織でも最初から終わりまで同じメーカーの製品のままでいることによ り、現在もっている技術を基に活動を進める事ができます。

設備の標準化のための助言

もし事務所で多数のモデルとバージョ ンのソフトウェアや設備を使って働いているとしたら、全てを標準化する仕事が圧倒的になるでしょう。全て装置を新しく買うことから始めるというのは、ほと んどの(仮にあったとしても)組織の選択ではないでしょうが、初めからの設備を標準化する事ができる幾つかのステップがあります。

・量で買う

Dellや ヒューレットパッカード、他のメーカーは、常にモデルチェンジを行なっており、これはたとえモデルナンバーが全く同じだとしても、今週購入したコンピュー ターは先週購入した物とは異なっているかも知れないということを意味します。ネットワークカードが違っているかも知れないし、ハードドライブあるいは基板 が違っているかもしれないのです。一年以上間をおいて購入するとしたら、機械の各々のバッチは他と少し違ってくるでしょう。販売員に相談して、ビジネスク ラスのコンピューターを買うことで、これは多少緩和されるでしょうが(下記を参照して下さい)、それでも購入を統合することは価値があります。

・ビジネスクラスのコンピューターの購入

新しいコンピューターを購入する際には家庭用モデルよりビジネスモデルを検討しましょう。メーカーはビジネスマシーンのコンポーネントの変更はそれほど頻繁には行わず、ある一定期間(たいていは6ヶ月間)の設定サポートを保証することがあります。

・前もって計画すること

その年の予算について考える時に、同僚やスーパーバイザー全体の代表者たちと話し合う場合には、設備の標準化を容易にするために、新しいコンピューターが何台必要で、どんな他のタイプの技術を購入するかについて大まかに知る必要があります。

・技術目録の作成と資産の追跡

コンピューターを何台所有していて、それらがどれぐらい古いものであるか知っていれば、今年度は何台交換する必要があるかについて大体知る事ができます。また、NGOのハードウェアとソフトウェアのオン‐オフ、標準でないものを突き止めることが可能になり、それらをできるだけ早く除去することができます。

・一括して購入する

スタッフ全員が購入計画に対して何ら かの意見を持っているでしょうが、認められたアイテムに関する前もって明示されたリストの物を買い占めるのでない限り、各部門で個別に購入させてはいけま せん。個々に購入することはハードウェアとソフトウェを相互に排除し合うものにしてしまうだけでなく、多数の業者からの請求書を分類したり照合確認しよう とする際に会計部門での混乱を招くことになります。

・寄付の受け入れは入念に選択を

個別に申し出られるハードウェアの寄 贈を全て受けるとしたら、結果として管理できないコンピューターの寄せ集めを持つことになってしまいます。これを防止する1つの方法はどの寄付を受けるか どうかを明記したポリシーを書いた物を作成することです。このポリシーは組織の使命や技術プランに適合しない寄贈を、丁重に断るのを助けてくれ、不必要な 寄贈は権限を与えたコンピューターを新たに改造する物や再生利用する物に割り当てられ、アップデートしたり賢明な処理が行われるでしょう。新しい設備の提 供をいつ受け入れるか、あるいは断るべきか確信できませんか?その場合はTechsoupの記事Six Tips for Accepting (and Refusing!) Donated Equipmentをご覧下さい。

・ポリシー

これまで述べてきたように、組織の方針は中央化と標準化に関する決定を反映するものでなくてはなりません。「サポートされたハードウェアとソフトウェア」と題されたシンプルなポリシーは良いスタートですが、IT購入のポリシーとコンピューターの寄贈を受け入れるポリシーもまた、これらの質問へのアプローチを反映するものでなくてはなりません。

・システムマネージメントの総合ソフトウェア(パッケージ)

Microsoft System Center Congifuration Manager (available on Techsoup Stock)、Novell Wenworks、そして多数の他のソフトウェアパッケージはIT部門がルーティン業務を自動化し、エンドユーザーの機械の設定をコントロールするのを助けてくれます。しかしこれらのプログラムはしばしば複雑で、実行するのが難しいという事も承知していなければなりません。ウィキペディアにList of Systems Management Software (システムマネージメントソフトウェアリスト)a short definition of this type of software(このタイプのソフトウェアの簡単な定義づけ)が載っています。またもし組織がWindowsのドメインコントローラー(どちらもTechsoupで入手可能なWindows Server 2003またはWindows Server 2008を使用)を持っている場合には、Active Directoryと Group Policyを使用してデスクトップパソコンの設定をコントロールすることができます。しかし、ほとんどのシステムマネージメントシステムに取り組むことのできる全てのオプションと特徴を所有することにはなりません。

ITのニーズとスタッフのニーズのバランスを取ること

組織の設備を選択しカスタマイズするための許可された部門がある場合は、スタッフに、より中央化され標準化された使いやすいIT購入システムへの切替を納得させることは難しいかもしれません。しかしスタッフのニーズを無視することなしに購入手順を合理化する道はあります。

・優秀なスタッフを技術プランニング手順と購入決定に巻き込む

各部門の代表者たちは組織の技術プラ ンの一部に成り得ます。もしスタッフメンバーが直接参加する時間がない場合は、彼らに技術の優先事項と関心事についてインタビューすることができます。重 大な購入の決定を行う場合には、必ず様々な部門のスタッフに、様々な業者によって提供されたパッケージに関して考慮するよう要求してください。

・スタッフに2つのコンピューターモデルからの選択をさせる

十分なITリ ソースを持つ組織は一台以上のコンピューターをサポートすることができるかもしれません。例えば、グラフィックプログラムと他のリソースを求められるソフ トウェアを使う必要のあるスタッフは、より洗練されたモデルを得ることができたかもしれませんが、他のスタッフはより安価な選択を得たかもしれません。

・多くの組織には従業員たちがIT部門に要請できる「優先」ソフトウェアリストがあります。これらのアプリケーションはサポートされていますが、いつもどの機械にもインストールされているわけではありません。このモデルは従業員たちに特定のソフトウェアへのアクセスを与えますが、ITはたとえば3つの異なるタイプの写真加工ソフトウェアをサポートすることはできません。